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魔理沙も回復した事だし、買い物始めますか。私はポケットから紙を取り出し、目を通した。
ネギに豚バラ肉、白菜に白滝と材料からして多分、鍋だと思う。
ただ、この"鍋の素"とかよく分からないものも混じってる
「三人共、この素ってなにか分かる?」
私は紙を三人に見せた。
「素…モト?ああ!知ってますよ!即席で出来る物です!」
ブン屋がまるで見たことがあるような口調で私に言ってきた。
「なによそれ?」
「山の神社で夕食のお誘い受けた時に見た事があるんです。霊夢さんは鍋の出汁ってどうやって作ります?」
「うちの出汁は昆布 からとって、味付けは、塩と醤油、酒 、味噌を入れて…。」
「じゃあその味付けの品、どのくらい入れます?」
「そんなの大体の目分量に決まってるじゃない。しいて言うなら私は塩を少なくして味噌を多く入れる。」
「そうですか。そうなると"霊夢さんの家のみの味"が楽しめます。」
確かにそうなるわ。以前、魔理沙が作ってくれたとき、私のより甘味が少し強かった覚えがある。
「けど時間がないとそう一から作れませんよね。コッチの世界は一分一秒無駄にしてられないほど忙しいんです。私でも目が回っちゃうぐらいだとか。」
ブン屋がクスっと笑った。
「だが、鍋は食べたい。早く、すぐに、美味しい鍋が食べたい。そんな人の為に作られたのが"素"です。」
そう言ってブン屋は固めの袋に入った商品を一つ籠に入れた。
「どれをとっても容量は変わりませんし、各材料の量は同じですからどれも変わらない、万人受けする美味しい味なんですよ。」
そう言ってもう一つ籠に入れた。
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