壱ノ刻 巫女とメイドと吸血鬼

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ー現代、とある一軒家、居間ー 彼は家の一室で寝転んでいた。 目の前のノートパソコンの画面には"東方紅魔郷"のメインメニューが映し出されている。つい先ほどハードの三面ボスでゲームオーバーになった。 見て分かるように特に上手い訳ではない。だが、彼には思入れ深いものであった。 東方を始めたきっかけは中学一年の頃。 あの頃、彼はいじめられていて、自殺しようと橋を見下げてた。 多分、下は強い流れの川だからすぐ死ねるだろうと考えて居たのだろう。 しばらく見下げてて、ハッと気づくと彼はとある神社の前にいた。すぐに出てきた巫女の"博麗 霊夢"は彼に幾つか質問すると、手を引いてある洞窟へ導いた。 そこを抜けると、最初にいた橋へ戻っていたのだ。 あの場所は?あの子は?と彼は疑問に思った。 彼は再び"博麗 霊夢"に会うためにあの神社を調べた。そして突き止める事が出来たのだ。"博麗神社"が彼の行き着いた場所であり、"博麗 霊夢"の居る場所。 そこは幻想郷だったのだ。 つまり彼は一度、幻想入りした人間であるっと言うことになる。 一応、あの橋で再び同じ事をやったが、幻想郷には行けなかった。当たり前だが。 しばらくして一つの神社と一人の少女が消えた十年前のニュースを掴んだ。ちなみにそれを知ってすぐに"東方風神録"が発売されたのだが。 彼は唯一の情報である東方シリーズを買い、やり始めた。 また幻想郷に行くために。
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