プロローグ

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私は、神崎・弥桜(みお)。 私の家系は、代々から伝わる祓い屋。 先月まで、神崎家を守っていた巫女、神崎・彩子(さいこ)、私の祖母は、先月に息を引きっ取った。 だから私が、祖母の跡を継いぎ、巫女になった。 『行ってきます。』 小春日和の、まだ寒い季節。 私の家、神社は、森の奥深くにある為、まだこの時期は、霧が漂っていた。 “コツコツ…” 静かな朝、妖かし森に響く、石段を降りる足音、小鳥のさえずり。 『妖(あや)かし森』 その名の通り、この森には、妖怪が出ると言われている。 その妖かしを、私達神崎家が祓い、人々が安全に暮らせるようにしている。 私は、妖怪がいるなんて、最初は信じてなかった。 でも私が幼い頃、ひとりの妖かしに、出会いました。
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