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「やっと終わったな」 裏口のドアのカギを閉めている僕に宏明(ひろあき)が眠そうな声で話しかけた。 「ああ、けれどもこれからが本番だろ」 というのも僕らのバイト先は都内の進学塾で、今日は冬休みの最終日だった。僕らの担当は高校受験なので、とにかくこの時期は忙しい。 それでも明日から生徒達は学校なので僕らの仕事は夜だけとなる。 とはいえ受験までそう時間は無い今、自分がまだ学生だということすら忘れるほど大変なのである。
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