199人が本棚に入れています
本棚に追加
「……!?」
優は信じられない、という雰囲気で俺を見た。
「…ホントだよ。」
「だ、だって。憐兄ちゃんのお父さんは――。」
「優しくて息子思いの良い父親?
そんなの、上辺だけだよ。アイツは母さんのことを恨んでる。その血を引いた俺のことも、殺したいほどに憎んでる。
そんな奴に愛情なんてないさ。」
「そんな…。じゃあ今までずっと…?」
「…あぁ。だから、奏音には手を出さないと100%言えなかったのに…。悪かった。お前の大切なお姉ちゃんを…。」
「……。」
優はどんなことを考えているのか分からないが、しばらく何も喋らなかった。
.
最初のコメントを投稿しよう!