6人が本棚に入れています
本棚に追加
とある黄金色の昼下がり。
気怠い午後のお勉強を抜け出して、小さなイーディスは物陰でうとうとしていました。
先日8歳のお誕生日を迎えたイーディスは、まるでお人形さんのよう。顎の辺りで揃えられたふわふわの金髪が、風に揺られてピンクの頬を撫でています。
しかし、突然に。
『誰か』がそんなイーディスの細腕を掴んで引きずり起こし、物凄い力で引き倒し。
「──っ!!」
世界がぐるりと反転して、イーディスはとっさに目をつぶり、地面に叩きつけられる衝撃に耐えようとしました。
──けれど、予想した衝撃はいつまで経っても訪れず。
恐る恐るイーディスが薄目を開けると、
「…っ、わあああぁあぁあああああぁあ────っ!!!」
口からほとばしる絶叫。
深く、真っ暗な穴の中をイーディスは落ちていました。
最初のコメントを投稿しよう!