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寮に戻った2人は、そのままともに夜を過ごす・・・はずだった。
ぱちんっ!
「ななな、なにするんですか!」
頬がたたかれる音と葵が叫びが重なる。
「いって・・・!なにってなにしかないだろ?」
「だからって、いきなりすぎます!ま、まだ心の準備できてないのに・・・」
「そんなのしてるうちに忘れる。俺に任せろよ」
耳もとでつぶやくが、興奮状態の葵には無意味らしく
「ややややめてくださいっ!」
ぱちんっ!
2回目の平手打ち。
「おい、俺の顔に傷をつけるつもりか?」
さすがの春斗も少し怒り気味。
「春斗、さんが変なことしようとするから・・・」
「さん付けって、なんかいいな。新婚みたいで」
そういいながらいやらしく笑う春斗に葵は
「うう。も、もう自分の部屋で寝ます!!!」
そういって足早に春斗の部屋を出て行ってしまう。
追いかけて、ドアを開けようとするが鍵がしっかりとかかっていた。
「・・・なんだあれは・・・?」
まさか、あんな拒否されるとは思ってもいなかった春斗。
ちょっと落ち込みながら、部屋に戻る。
これからどうしたらいいか、少し悩む。
明日も明後日もこの調子だと、自分の欲が暴走してしまいそうだからだ。
酷いことはしたくない、もちろん優しくするつもりだったのに・・・
なにかを思い立った春斗はどこかへ連絡を入れた。
「俺だ、明日までに・・・・・・・・・」
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