苦労を越えて

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私「では、よたさんの人生の重要な場面に移ります。」 「今何歳ですか?」 「48歳です。」 私「何がありましたか?」 「病気で死にかけています。」 息子の五平さんはもう結婚して子供もいます。 よたさんは、身を引いて、隠居部屋で暮らしているようです。 隠居部屋からみる夕焼けが、とても綺麗で印象的です。 よたさんは、翌年寿命でなくなりました。 とても満足気な死に顔です。 私「では、空へ昇りましょう。…どんな所にいますか?」 「明るくて暖かい所です。神殿みたいな所があります。」 神殿の中に入ってもらいました。 私「誰かいますか?」 「色々な人がいます。」 私「よたさんの知り合いはいますか?」 「ああ、妻がいます。」 奥さんのやえさん(洋さんの昔の彼女かもしれません。)は、亡くなった当時のままの姿で微笑んでいます。 「待ってたよ…。大変だったね。」 私「やえさんは、ずっとよたさんの事を見ていたのですか?」 「ずっとではないけど、見ていました。」 再会できてとても喜んでます。 お互いにハグをしていただきました。 「落ち着いた気持ちです。言葉が浮かばないほど嬉しいです。」 私「よたさん、貴方の人生はどんな人生でしたか?」 「色々あったけどよかった。」 私「死に顔は幸せそうでしたものね。」 「幸せな気持ちで旅立てました。」 私「何を学びましたか?」 「あせらないこと。」
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