古代ギリシャの巫女 シリア

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私「御両親に会いに行きましょう。」 マリ(「はい」と答えましたが、本心ではこわい、と感じていました。できることなら行きたくなかったようですね(両親に会いたいという気持ちはあったのですが)。 けれど、それでは何も変わらないとも理解していたし、そのこわさがなぜ来るのかも知っていました。 会いに行くことで抱えていたものを解放できることがわかっていました。彼らの真実に触れられるということも。幼い頃はわからなかったことも今なら理解できる、、この機会を逃すともう次はない、ということも。 だから、行くことを決めました。そうした方が良いとわかっていたから。) その家は、石造りの小さな家でした。 マリ(周りには畑が広がっています。田舎、という印象がとても強いです。) 石造りのテーブルには、シリアさんのお父さんのダイラさん、お母さんのリリアさん、そして18才の妹さんが座っています。 御両親の顔には、若干の怖れと、娘への罪悪感がうかがえます。 マリ(驚いている感じも見受けられました。) 私「お母さん、どういういきさつで、シリアさんを手放したのですか?」 母「あの子は、小さい頃から神様と繋がっていました。私には理解ができなくて…」 マリ(シリアの母は考えを整理しながら話していました。どう表現して良いのか、わからないという感情が伝わってきました。とても複雑で、言葉では伝えきれないみたいです。 シリアやクロムさんの時には言葉が流れるように出てきたのですが、リリアさんのときは短く区切りながら話すという感じでした。まあ、話しにくい内容でもありましたからね(苦笑)。)
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