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さっさと仕事を切り上げ、帰路に立つ
会社の帰りの僕は、交差点の向こうに懐かしい顔をみつけた
正確には僕の記憶にその男はいなかったが、大学のアルバムでみた顔だった
彼も僕に気づいたようで手を振った
横断歩道を渡りながら、彼の名前を思い出す
たしか、浜中だったか
自分とおなじ大学で同じサークルのところに載っていたのを思い出す
彼は僕が記憶のないことを知るはずもなく、それを彼に伝えることもなく、当たり触りのない挨拶をして、その流れで一緒にカフェ向かう
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