イヴの夜

3/13
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
さっさと仕事を切り上げ、帰路に立つ 会社の帰りの僕は、交差点の向こうに懐かしい顔をみつけた 正確には僕の記憶にその男はいなかったが、大学のアルバムでみた顔だった 彼も僕に気づいたようで手を振った 横断歩道を渡りながら、彼の名前を思い出す たしか、浜中だったか 自分とおなじ大学で同じサークルのところに載っていたのを思い出す 彼は僕が記憶のないことを知るはずもなく、それを彼に伝えることもなく、当たり触りのない挨拶をして、その流れで一緒にカフェ向かう
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!