66人が本棚に入れています
本棚に追加
今年度はなんとなく気分の乗らないスタートだった。
俺は普通の男子高校生。池ノ内隼人。
特に好きではないが成績はいつもトップで、バスケ部のエース的存在。
そこらへんの女に黄色い声援を浴びるのは日常茶飯事だった。
別に嫌ではないが、その声援に応えるほど俺は優しい男ではない。
どちらかというと女は苦手だ。
単にめんどくさい生物。
顔で何でも判断しやがって性格やら中身の話は二の次だ。
俺の親友は、俺と正反対の生き物。
つまり、世間で言うちゃらい奴である。
そいつの名前は幸ヶ谷龍二。
名前だけかっこいいといつも言っている。
まあ、龍二もそこそこの男前。
俺からしてみれば、龍二のほうがかっこいい。
でも、ツンデレなんて言葉が流行語になるくらいの世の中だから、ちゃらい龍二よりクールに見れる俺を選ぶ奴のほうが多いと龍二が言っていた。
最初のコメントを投稿しよう!