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「おい、龍二部活いくぞ」
俺はそういって龍二を呼んだ。
ただでさえ、後輩の俺らは早く行って準備しないといけないのにこいつときたら、さっきの心を射止められた子の話で盛り上がってやがる。
別に先輩なんて怖くないけど、他のメンバーに迷惑をかけるのが嫌いな俺だから龍二に「先言っとくからな。」とだけいって部室を目指した。
「ちわーす」
軽く挨拶して部室へと入る。
「あれ?龍二は?」
同級生の鳥取が俺に尋ねるが、「おいてきた」とだけ告げると「ふーん」と言った調子であまり興味がないようだ。
龍二が準備に参加しないのは珍しくない。
でも誰もあいつを攻めたり怒ったりしない。
それはなぜかというと、あいつはこの鳳凰学園のレギュラーで俺と一緒に一年から試合に出て活躍している。
それだけじゃない。
俺はシューターだが、あいつはポイントガード。チームの要的存在であり、バスケになると性格が一変する。俺よりクール。もしくは切れのあるやつに変わり、先輩でも容赦なく注意するやつだからだ。
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