地球なんて侵略なんて簡単、簡単

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  ≪第44ユーゲント≫の一艦載機格納庫。  ここはなんと機動兵器戦闘を主体とするクラブの部室だった。     そこにロングブロンドヘアー、碧眼の少女がいた。少女は格納庫の船窓から眼下に浮かぶイオニア本星スターマーズンを眺めている。服装は真紅の学生服。 ★少女★ 「お母様の口利きでここに入れた。インターハイでは無敗のチャンプ。私はここで自らの力でレギュラーの座を勝ち取る。絶対に!!」  少女の背後に長身で大柄の真紅のジャージ姿の少女が近付いてくる。紫のポニーテール。瓶底の丸い眼鏡をかけている。 ★眼鏡の少女★ 「裏口入部のメイデン・アイゼンアイアン。裏口入学、親の七光り。色々と俗称がある新入生だな」  メイデンに対して嘲笑の眼鏡の少女に冷遇で接する。初対面である。  メイデン・アイゼンアイアン。イオニア文科省の文科総統の愛娘である。≪第44ユーゲント≫が文科省とコネクションを作るためにメイデンはここに入学し、そして入部困難とされるここのクラブに入った。 ★メイデン★ 「理事長からお聞きしました。あなた様がこの女装甲生部の主将、スパル・タパスタですね。言っておきますが私に対して態度は遠慮なくお願いします」 ★スパル★ 「遠慮なんかしないよ。理事長のババァは厚遇しろとかいうけどね。このクラブ系列の世界では毎年優勝毎年無敗で名声があるからさ。影響力なんてないよ。どんだけ心構えしよとね。アタシャは遠慮しないよ。暴力も愛の一種さ」  スパルは握手を求めてきたのでメイデンは礼儀に答えて手を差し出す。厳しい入部試験で不合格となり悔し涙をあげた新入生は少なくはない。裏口入部という権力のジャックカードを使い強制的に入部したのだ。理事長からの影響力がないわけではない。クラブの地位を失墜させないために主将が専属のアシスタントとして俗世と常識に疎い温室育ちのメイデンを教えることにした。
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