三年坂

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1986年… この年は数十年に1度ハレー彗星が近付いた年でした。 なんでもハレー彗星は凶星と言われ、近付く年は災いが多いと言われてるそうな… 偶然かもしれませんが日本では某アイドル歌手が飛び降り自殺してそれを後を追うような自殺の連鎖… さらに日航機墜落事故もこの年で心苦しい事件が毎日、テレビや新聞で流れてました。 そんな86年の6月の事です。 友人Aから電話がありました 友人の幹太が死んだとの事でした… バイクの事故でトラックに追突したとの事でした。 当事は高校生のバイク事故死がとても多い時代でした。 身近な友達、しかも中学生の時は毎日のように遊んでた仲間の死は何とも言えない脱力感があります… その2日後位に通夜があり地元の同級生が沢山、弔問に来てました。 幹太のお母さんの憔悴しきった姿は見てられませんでした… そして通夜も終わり沢山仲間が集まったし飲みに行くかって話でしたが何せ100人近くいるし酒を飲む気になれないので今回はパスすると言い近くの喫茶店で幹太と僕と中学生の時につるんでた10人位は、お茶することにしました 友人A「嗚呼…バカな奴だったけどいなくなるとやっぱ寂しいよな」友人A「嗚呼…バカな奴だったけどいなくなるとやっぱ寂しいよな」 友人B「あいつとの思い出っ てまともなネタがないよなアハハ」 友人c「死ぬ時はバイクで死ぬって言ってたけど本当に逝っちまったもんなぁ…」 僕 「あいつさぁ死んだら形見にギターやるって言ってたけど貰いずれぇよなぁ…遺言ある訳じゃないし…」 友人A「そりゃ貰えねぇよなぁ」 他は皆黙ってる… 友人c「何だよ~お前らお通夜じゃあるまいし暗くなるなよなぁ」 全員 「通夜じゃねぇかよ!」 友人c 「あっ…そうでした… 友人D「まぁ故人を偲んで笑い話するのがいいらしいぜ?爺ちゃん死んだ時に親父の田舎じゃ朝まで酒飲んで話してたぜ」 友人c 「あいつのバカ話なら腐る程あるぜ~」 僕 「3日はかかるよな」 友人A 「しかし蒸し暑いなぁエアコン入れりゃいいのにな」 友人B 「もう6月だもんね」 友人E 「6月ってさぁ独特の匂いがしない?この匂い夏が近づいてる感じでウキウキするんだよね」 友人A 「そうか?」 僕 「 あっそれ俺もわかる」 友人F「俺はこの匂いで修学旅行を思い出すよ」 全員 「あっわかる!」 友人A「正座させられたなぁ」
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