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今、わたしは、彼が何て言ったのかわからなかった。
言葉は、聞き取られた。
でも、意味がわからなかった。
「美月、僕は今のままではいけないと思うんだ。君が悪い訳じゃないよ! でも、お互いに付き合いが長過ぎて高め合えないし、潮時だと思うんだ。」
彼は、伏し目がちに言った。
「だから、別れよう。」
「……。」
混乱していたんだと思う。
何?
高め合うって…。
何?
別れようって…。
わたしが何も言えずに俯いていると、
「急にごめんね。でも、最近、美月にいろんな気持ちが持てないんだ。今まで、ありがとう。さよなら…。」
彼は、わたしが何も言葉を発せずにいるのを、申し訳なさそうに見ながら去って行った。
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