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~♪~♪~♪
誠専用のメール受信音が部屋中に鳴り響く。
≪今日12時に迎えに行くから用意しといて。映画見に行こう≫
誠からのいきなりの誘いに胸を弾む
時計を見ると11:00と記されていた。
「ほんと急すぎるよ!」
私は独り言を言いながらも器用に親指を動かしてメールを打つ
≪分かった。急いで用意するね≫
携帯をパチンと閉じ、クローゼットの横に置いてある紙袋の中から淡いピンク色のワンピースを手に取る。
「今日はこれ着ていこう!」
普段の私の服装と言ったら、ジーパンにロンTを着てその上にパーカーを羽織るだけどいたってシンプルなものだ。
それとは正反対のこのワンピースを着るのには少し抵抗があったが、梨夏が私に似合うと選んでくれたワンピースだから着ないわけにもいかない。
鏡の前に立ってあまり着ないワンピースに袖を通す。
ワンピースに合わせて真っ黒なロングヘアーをゆるく巻き、化粧もナチュラルに女の子らしく仕上げてみた。
誠は喜んでくれるかな?
時計を見るともう11時55分になっていた。
「ヤバい!」
誠は約束の時間の五分前には来ているだろう。
私は鞄に財布やら携帯やらを放り込み、足早に家を出た。
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