第一章 春坂深紅

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リビングに入ると小さなテーブルの周りに春坂さんは座っていた いわゆるちゃぶ台である 春坂さんの向かい側には、赤と青の花柄のクッションが2つ置かれていて響ちゃんは青い方に座った 必然的に私は赤い方に座り春坂さんと向かい合った すると 「すみません 紅茶をお出ししますね ミルクとレモンどちらにしますか??」 と言って立ち上がった ちゃぶ台の上を見てみると響ちゃんの前にはミルク入りの紅茶が置いてあった 「あっじゃあ…ミルクでお願いします」 春坂さんはにこやかに微笑み、キッチンに向かった 「ちょっと暁!! 手伝いに行きなさいよ!!」 「あっうん」 響ちゃんに言われて私は立ち上がり春坂さんを追ってキッチンに向かった 「あの…お手伝いします」 「あら…大丈夫よ」 「いえ…やらせて下さい」 「そう…なら上からミルクを出してもらえる??」 そう言って春坂さんは棚を指さした
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