第一章 春坂深紅

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「竹中…ここだ」 私たちは竹中聡子さんの家に向かった 黒い柵で囲われた白い壁の家でかなり大きい 庭は広く、その外観から裕福だということが容易に想像できた インターホンは筆記体で竹中と書かれた表札の下にあってもちろんカメラ付き よく見てみると見える範囲だけでも防犯カメラが四つもあって、インターホンを押すのを少しためらった すると深紅さんが 「どうしたんですか??」 と後ろから声をかけた 深紅さんはこの警備に気付いていないのか気付いているが気にしていないのか分からないがキョトンとした顔で私を見ていた 私は 「何でもないです」 と一言告げ こんなの気にすることないし!! と半ば強引に決めつけて、ピンポーンと鳴らした
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