第一章 春坂深紅

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「何…? どうゆうこと!?」 私は夕暮の出ていったドアを見つめポツリと呟いた 「夕暮は暁を励まそうとしてるのよ 行ってやんなさいよ」 と響ちゃんは言って、パソコンに向き合いながらコーヒーを口にした 「それは…分かるの 夕暮が朝のことを気遣ってくれてるってのは でも…だから…」 「?」 「夕暮にはいつも迷惑かけてばっかりだから… こーゆーことで迷惑をかけたくないの… 私の家のことに巻き込みたくなくて…」 「ふーん そーゆーこと …別にいんじゃない?」 「えっ…?」 「少なくとも夕暮は、自分から暁を励まそうとして、自分から巻き込まれに行ってるわけだし 暁が心配する必要ないと思うわよ好きで暁に関わってるんだから」 「そっか… そうなのかな…」 「そうよ 気にしない気にしない!!」 「そう…ね」 「だから行ってやんなさい」 「うん…っ」 響ちゃんに言われた通りな気がする でも巻き込みたくない気持ちもあって 頭がごちゃごちゃになっていた とりあえず響ちゃんの言葉を信じてみようと思った
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