第一章 春坂深紅

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ピンポーン 私は玄関から聞こえるチャイムで目を覚ました。 「んっ…誰…?」 体を起こし、1階に降りて玄関へと向かう。 玄関のところの鏡で髪の毛を整え、鍵を開ける。 「はい… あれ?響ちゃん、どうしたの?」 目の前には響ちゃんが立っていた。 「これ…」 響ちゃんは私に紙袋を渡してきた。 「何?これ…」 「HAPPYBIRTHDAY、暁。」 「えっ、あぁうん。ありがと。」 「それは…お父さんから。あの後もう一回訪ねて来たんだ、お父さん。」 「そう…。 わざわざありがとね、響ちゃん。もう11時じゃん、ほんとごめんね。」 「私は大丈夫、じゃあね。また明日。」 「うん、また明日。」
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