第一章 春坂深紅

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「私からも、お願い出来ませんか? 確かに弟は未熟ですし、気に障ることもあると思います。 しかし、藍ちゃんへの気持ちは本物だと思います。 ですから、せめて交際だけでも、許して頂けませんか?」 斜め前にいた聡子さんも叫んだ。 「お父さん、お願いっ!」 藍深さんがもう一度頼む。 「…。」 黙り込むお父さん。 その時、 「良かった、間に合った。」
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