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「さっ、早く教室行かないと遅刻するよ?」
『そうですね。』
黒時は、鞄を持ち七夕と一緒に部屋を出た。
出るときにネームプレートをみると 鏡 七夕 or 波風 稔将(ナミカゼ ネンショウ) と書かれていた。
気にする事もなく二人で教室に向かう。
皆の視線が通り過ぎる七夕と黒時を凝視した。
「黒時は、大切な人いる?」
隣から声をかえてきた七夕は小首を傾げた。
黒時は、聞こえないフリをして前を見据える。
と、見覚えのある人物が目にはいった。
奈々と要だ。
二人は楽しそうに笑っている。
フと奈々がこっちを見た。
驚きに足を止める奈々。
要も奈々の動きを気になって奈々の見る方を見た。
愕然と疑問。
黒時は、二人の間を通り過ぎた。
『要、俺風紀辞める。』
不吉な言葉を残して。
いち早く我に返った要は黒時を呼んだ。
足は動かない。
二人は思った。
あれは誰?…と。
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