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黒時は、戸惑った表情をしてまた、さっきのような表情だけの笑顔を見せた。
僕は……何も考えなくて良い。
考える事に疲れた。
今も呟いている三樹を背後に七夕は黒時に耳打ちした。
黒時は、ソッ と頷くと三樹を見据える。
今は壁にもたれ掛かり今にも倒れそうだ。
『冴縞くん。五月蝿いよ。主は君に静かにすることをおのぞみだ。』
黒時が言った瞬間ピタリ と三樹と奈々の声が止んだ。
同時に殺気に満ちた目で七夕を睨みつける。
黒時は、無表情で七夕から離れて三樹に近づいた。
綺麗な瞳からは透明な涙が垂れていた。
黒時は、何も言わず三樹を見据える。
『………。』
君に贈る言葉は……
ご め ん な さ い 。
貴方との約束はきっと僕が引き金となり破られるでしょう。
だからせめてもの謝罪。
守らせもしない約束をしてごめんなさい。
貴方は、精神の変化から行動に移す。
今僕は君に…君も傷つけていることでしょう。
まぁ、今の俺には関係ありませんが。
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