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「あら、王の命を救った勇者は何をしょぼくれているのかしら?」
雑談の場と化している新たなる珍客が現れた。
それは普段なら決して庵から出ることのない灰色の魔女…
「糞ババッ…リンシア様!何故この様な場所に。」
王国最強を誇る魔女はドアの前、額に青筋を浮かべて立っている。
「あなたが何と言おうとしたかは不問にしてあげましょう。要件は一つ、その魔剣を直してきてほしいの。」
「え?」
俺は思わず前のめりになる。
そんな俺を見てリンシア様は微かにほくそ笑む。
「あなたは知らないだろうけど、ロシィナ全5本は魔女が作り出したもの…魔女のみがその魔剣を直すことができるのよ。」
「ならばリンシア様が直せるのでは?」
「直せないこともないけど、私の今の庵の規模では直せてもすぐに折られしまうわ。だから直して来いってことよ。」
「わかりました…。それでその行き先は?」
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