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8月10日照り付ける太陽のまばゆい光に起こされた俺は、夏休みが今日を混ぜて二日しか残っていないという
"悲しい現実"を朝起きた後すぐに実感した。
悲しい、あぁ悲しい。
だが、悲嘆にくれていては残り二日の消費期限を迎えた夏休みに失礼だと思った私、"神道総治(しんどうそうじ)はワイシャツと短めの短パン姿のまま朝飯を食べる為に、ドタドタと下の台所に向かった。
ここら辺で俺の、俺自身の説明をしようと思う。
名前は”神道 総治”(しんどう そうじ)
我ながらカッコイイ名前だとは思うのだが
当の本人。すなわち神道総治は名前に"神"などと大それた単語があるにも関わらず、
顔は悪くもなく良くもなく
背は高い方だがどっちかというと平均的
頭は悪くもなくそして良くもない
女子からは"漫画のモブキャラに出てそう"男子からは"存在感が薄い"又は"ミスター凡人"と言われる始末
・・
すなわち普通だ
・・・・
そしてノーマルだ。
この意味については後日説明しようと思う。
んで、その俺は台所付近のテーブルに置かれている"オムレツ"に目を向ける。
恐らく姉が俺の為に忙しい朝を殺して作ったに違いない
『電子レンジでチン三十秒』と書かれた置き手紙を退かしてラップの上から"ダイナマイトオムレツ"を触る。
台所は夏特有の蒸し暑さで包まれていた。水を必要とする台所には付き物だ。
ダイナマイトオムレツはその"蒸し暑さ"の為か既にチンされた状態になっていた。
蒸し暑さ満点の台所でダイナマイトオムレツを食べるのも何か嫌なので
テレビと冷房機具が備わっている居間に足を運んだ。
もちろんダイナマイトオムレツを両手に、だ。
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