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「ただいまー」
ドアを開けて中に入ると、“おかえりなさい”というお母さんの声が聞こえない。
変わりに楽しそうに話している声が聞こえた。
ふと足元を見てみると、見慣れない靴が２足。
お客が来ているのだと理解し、リビングとはガラス張りのドアで仕切られている廊下を歩き、自室へ向かおうとした。
「あら、奈留帰ってたの？」
リビングを通りすぎた時、ドアが開き、お母さんが顔を出した。
「あ、うん。ただいま」
「おかえりなさい。奈留もこっちおいで」
私も知っている人なのかな。
私は頭にハテナマークを浮かべてリビングへ入る。
すると
「奈留ちゃん!?」
と言う懐かしい声が聞こえてきた。
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