2.再会

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女の子達がいなくなった後、“流衣くんって女慣れしてるでしょ”と言った沙和の言葉に流衣はにこっと笑っただけだった。   考えてみれば確かにそうかもしれない。 昨日話した時も、私は顔赤くした気がする。 なんでそんな恥ずかしい台詞をさらっと言えるんだろう。 まさか! 私の知らないうちに、遊び人になっちゃってるとか!? 頭の中に浮かんできた言葉を否定するように、私は頭を横に振った。 「何してるの?奈留」 はっと顔を上げると、沙和の視線が痛い。 「な、なんでもないよ!」 沙和は“ふーん”とまだ変なものを見るような目で私を見ている。 「それより奈留。学校案内、してくれる?」 「あ、もちろん」 今度は邪魔されずにすんだ。 “ありがとう!”と嬉しそうな流衣の顔を見てると私も嬉しくなる。 まぁ、私に頼んでくれたことで既に嬉しいんだけどね。 「あ、帝~!」 突然、沙和が大声をだして頭の上で手を振った。 沙和の目線の先には、今教室に入ってきた帝の姿。 朝から大声で名前呼ばれて恥ずかしくないのだろうか。 沙和に向かって笑顔で手を振る帝を見てその考えは消えた。 そうだ。 この2人はバカップルなんだった。 帝は荷物を置いてすぐこっちに向かってきた。 そして、私と流衣を交互に見て笑顔を浮かべた。 「ちゃんと話せたんだね。よかったじゃん、奈留」 その言葉に私も笑顔を浮かべた。 「俺、白咲帝。よろしくな」 帝に続いて流衣が“よろしく”と言う。 そして沙和を見て“彼氏?”と聞いた。 すると沙和は“やっぱ分かっちゃう?”とにやけながら帝の腕を掴む。 幸せそうだなぁ。 いつか私も、流衣と――。 そんなことを考えていると、チャイムが鳴り、みんな席に着いた。    
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