プロローグ

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    「如月奈留(キサラギ ナル)さん。俺と付き合ってください」 その言葉に、私は少し困った顔をした。 「私、あなたのことよく知らないし…。それに、忘れられない人がいるの」 そこで一息おく。 「だから、ごめんなさい」 男子生徒の顔を真っすぐ見て言うと、その場を離れた。 「もう、7年か…」 周りに誰もいないのを確認すると、そう呟いて既に満開に咲いている桜を見上げた。    
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