*第二章*

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「あーあ…ついてないーっ!」 回りの生徒は賑やかに会話を弾ませていて その声は 誰にも聞こえていない。 「結衣は肝心なところがなんか抜けてるよね~、 朝のショートみたいなの、なんか結衣らしかった!」 そう言って 悪戯っぽく微笑んで見せるのは 親友の、 瑞季だ。 私がひとりでノートを運ぶのは 大変だろう、と言って 手伝ってくれている。 「ちょっと。私らしいってどういうことよっ」 ざわざわ… なんだろう 2年D組教室前が騒がしい。 「なんだろうね。なんか人集まってるよ。 ね、なんかきになるから見に行ってみない?」 「ん、いくー」 私たちのクラス、A組は三階の一番端、階段の近くにある。 二階にある職員室までいくには 少し遠回りになるが… 私は瑞季の誘いに乗ることにした。
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