*第一章*

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怒りが沸々と沸き上がってくる。 さすがに柏木くんのまえで 怒鳴り散らすわけにもいかないので 翔をわざわざ屋上まで引っ張ってきて… そして、今に至る。 「変なところであんたが遮るから!!柏木くん誤解したゃったでしょ!?すっごく驚いた顔してた!!」 ―私 柏木くんのこと、きらい…ー さらにこいつが言った あの一言を聞いたときの 柏木くんの顔が離れない はやく誤解を解かないと… 「どうして… なんで私が誰かといい感じになったら邪魔すんのよ!毎回毎回 翔があたしの好きな人との仲を壊すから、だから私に彼氏ができないんじゃない!」 そうなのだ。 こいつは毎回毎回、 あきもせずに邪魔をしてくる。 幼稚園の時から ずーっとだ。 私が好きな人と うまくいきそうになったり、私に好意を抱いてくれている男子と話していたりすると それはまぁ 汚い手を使って… たとえば 相手の男の子に 私の名前を語って それはまたひどい内容の手紙を出したり 人のケータイからかってにメール送ったり 影から奇襲をかけたり、と おかげで私といると不幸がふりかかるとか そんな噂されて 幼稚園・小学校・中学校と 男子から避けられてきた。 だから、高校での 私の青い春… ぜったい ぜったいに、自分の手で守り抜いて見せる、 そう決心していた。 「…結衣ってさぁ…」 目の前の悪魔は困ったような顔で私の顔を除き込んでくる。 「なによ?!もったいつけないではっきりいってよ。」 んー… と すこし間をおいてから 「結衣って…怒るとぶっさいくだよね?」 … …………………
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