複雑なオトコゴコロ

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「お前ら、声大きい。隣りの教室の廊下まで聞こえてきたぞ。」 「え…うそ……」 「テスト終わったからって、はしゃぎ過ぎだろ。」 「はーい。」 亜紀ちゃんと愛美ちゃんが、慌てて声を抑える。 「あ……滝沢先生。ちょっと質問してもいいですか?」 「いいよ。」 亜紀ちゃんに言われて、先生は教室の中に入ってきた。 「どの問題?」 「あ……世界史のテストの話じゃなくて……」 亜紀ちゃんは広げていた雑誌を、先生が見やすい方に向けると、にっこりと微笑んで言った。 「先生だったら、どれが好き?」 「……は?」 「男の人って、どんな水着にドキッとしますか?」 「……」
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