複雑なオトコゴコロ

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「うん。私もこの、白のビキニが可愛いなって……」 「それじゃ美和子ちゃん、こういうの探そうよ。ね?」 「ん……先生は、どう思う?こういうの、好きですか?」 「……」 少しでも、先生に可愛いと思われたい私は、先生の好みを探ろうと尋ねてみる。 先生はムスッとした顔で私を見つめた後、す、と視線を逸らして言った。 「俺は、あんまり好きじゃない。」 「……え……」 「ビキニなんて、やめたら?まだ高校生なんだし、さ……」 「……」 「じゃあ俺、もう行くから。お前らも、いつまでも喋ってないで早く帰れよ。」 「はーい。」 そのまま滝沢先生は私と目を合わせることなく、教室を出て行ってしまった。
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