5283人が本棚に入れています
本棚に追加
「暑い?」
「はい。走ってきたから……」
火照った顔をパタパタと手で仰ぐ私を見て、先生はエアコンの風量を強めてくれる。
「そんなに急がなくても、よかったのに。」
「……だって、」
「ん?」
「……」
「何?」
「あ……あの……」
「先生に早く会いたかったから」というセリフを口にしようとして、照れた私は、ぽ、と頬を赤らめる。
「何でそこで赤くなるの?」
先生は小さく笑うと、赤くなった私の頬を愛おしそうに指で撫でてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!