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「先生……」
好きな気持ちがどんどん胸いっぱいに溢れてきて、何だか泣きたくなってくる。
ゆっくりと視線を上げて潤んだ瞳で見つめると、先生の潤いのある綺麗な瞳がぐらりと揺れた。
もうこれ以上胸の中にしまっておけなくて、私は溢れ出した想いを言葉に変える。
「……好きです……」
「佐伯?」
「……感じたこととか、思ったこととか……我慢しないで言っていいんでしょ?」
「……ああ。」
「……好きです……」
「……」
「……滝沢先生……大好き……」
全部言い終わらないうちに、先生の腕が伸びてきて、ふわっと包み込むように抱き締められる。
「……我慢できなくなった。佐伯が可愛いことばっかり言うから……」
「……せんせ……」
一度、ぎゅっと強く抱き締めたあと、先生は腕をほどいて私だけをベンチに座らせた。
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