誕生日の約束

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* * * ……やだ……最後なんて、何かまるで……。 2人の別れを予感させるような終わり方に、きゅうっと胸が締め付けられる。 ず、と画面を見つめながら鼻を啜ると、横からティッシュペーパーの箱が突き出された。 「はい、美和子ちゃん。ティッシュ。」 「ぐす……ありがと……」 画面に顔を向けたまま、私は手を伸ばして箱からティッシュを抜き取って涙と鼻水を拭いた。 そんな私を見てお姉ちゃんは、くす、と笑う。 「美和子ちゃん、先読みしすぎ。まだどうなるか分からないでしょ。」 「う…だって……お互い好きなのに一度も会えないまま終わるなんて切ないよ……。 どうしても会えないって言うなら、せめて今のまま、電話やメールだけでも……」 「そうかな……」 「え……」 「会えないのが分かってて、それでも好きでいるなんて……そっちの方がずっと切ないよ?」 「それは…そうだけど……」 「そんな思いするくらいなら、もしかしたら初めから会わない方がお互いのためなのかも……」 「でもっ……」 「ね……美和子ちゃんなら平気?電話やメールだけで、滝沢先生と会えなくても……、 それでもずっと……好きでいられる?」 「それは……、え…お姉ちゃん?」 顔を向けると、お姉ちゃんは今にも泣き出しそうな顔をしていた。
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