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「……私と秋元くんね、このまま付き合っていくことにした。」
「よかったー。でもお姉ちゃん、いいの?会いたい時に会えないのが辛いって言ってたのに……」
「別れようと思ってたよ。でも秋元くんと会ったら、やっぱり好きだから別れたくないって気持ちが強くなってきて……」
「うん……」
「気付いたら何もかも思ってること全部、思い切って秋元くんに話してた。
そしたら秋元くんが言ってくれたの。
すごく嬉しい、て。
我が儘言ってくれるの、ずっと待ってたって……。
秋元くんね、会いたいとかそういうの、私が何も我が儘言わないのに男の自分が言うのはカッコ悪いと思って、ずっと我慢してたんだって。
だけどこれからは、我慢なんてしないで思ってることは何でも言い合おう、て2人で決めたんだ。」
お姉ちゃんは私の方を向いて、はにかむように微笑んでみせる。
「そっか…良かったね、お姉ちゃん。」
「うん。これも美和子ちゃんのおかげだよ。
美和子ちゃんが昨日『我が儘言ってみれば?』て言ってくれたから、ここまで素直に話せたんだと思う。
本当にありがとう。
あ、ね、これ食べよ?」
「うん。」
2人でシュークリームにカプッとかじりつく。
「……ね、美和子ちゃんも気をつけてね?」
唇についたクリームをペロリと舌で舐めると、お姉ちゃんは少し照れた表情を浮かべて言った。
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