ほのかに薫る恋の花

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 少年は薄暗い部屋の中、泣いていました。  どうしたらいいのか、わからなかったからです。  誰もいないこの時間に突然発生した大地震は、未曾有の大惨事を引き起こしました。 「どうしたらいいんだよ、なぁ」  机の下に避難した少年の体を再び地震は揺さぶり、家電製品や食器棚などあらゆるものを落とし、動かしています。  揺れが襲ったと同時に携帯電話を落としてしまい、それが地震で翻弄され取れずにいます。  どれくらいたったでしょうか?  少年はふと顔をあげました。  いつの間にか寝てしまっていたようです。  まだ回りが明るく見えるので、そんなに時間が過ぎていないようです。 「携帯」  辺りを見てみますが、暗くて何があるかわかりません。
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