Prologue

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目を覚ますと真っ暗な闇の中だった。 何も見えない。わかるのは、私が独りだということ。 いつも傍に居てくれたあの子も居ない…。 不意に何処からか聞こえてきた声に、私は思わず体を震わせた。 聞こえてくるのは棘のように鋭くて、胸が苦しくなる言葉ばかり。 耳を塞いでも聞こえてしまう。 逃げ出したいのに、動けない。 過去は消えない。 私の傷も消えないまま…。 「助けて……」 呟いた言葉は…誰かに届いた?
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