1 歓迎

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4-11  レイリューンは足をひきずるような気持ちで扉に近づき、部屋を出た。  物見高い侍女たちはみな庭園のほうに行ったのか、人影はまばらだった。  少し外の空気を吸ってこよう、と歩きだす。  壁に寄りかかりながら外に出ると、うらさびしい庭があった。  植えられた花は白で統一され、ところどころ野放図に茂っている箇所もある。  野生の花のような趣。  不意に、沿道で馬車を見送っていた、ただひとつの花を思い出した。  遠くから、こちらを案じるように立っていた花。 「ああ……」  いてもたっても、いられなくなった。
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