1 歓迎

14/27
前へ
/131ページ
次へ
3-7 「失礼。それは貴婦人の扱いでは?」  アルスが不快感をあらわに言う。  レイリューンは蒼白になっていたが、さすがにその手を乱暴に引き戻すようなことはしなかった。 「いや、他意はない。お気に障ったのなら謝罪しよう」 「妻のかわりとは言いましたが、女のかわりだとは言ってませんよ」  最悪だな、とアルスは思った。 「お若いですな。いやいや、これは褒め言葉ですよ」 「…話を戻しましょう。座ってよろしいか」  アルスはそう言い、不毛な会話を切り上げた。
/131ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加