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3-8
アルス一族から友好関係の構築と今後の資金援助を求められ、マセラ王は辟易した。
戦にしか興味もないような部族の若い長だ。こちらに招いて恥のひとつでもかかせてやろうと思ったが、落ち着き払った堂々とした態度が気に入らない。
確かに、アルス一族が存在しなければ天が無事ではすまないとわかってはいる。
しかし、そうですかと簡単に援助すれば、今まで以上に戦力を得たアルス一族そのものが脅威となってしまう。
「物乞いの若造め」
マセラ王はアルスが出て行った部屋でこぼした。
「あの戦力さえなければ、下賎な輩と追い出してやれるのに」
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