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3-9
しかし、あの若造が部下をとても大事にしていることがわかった。その弱みをどうにかつついてやることはできないか。
「ウォルフはいるか」
はい、とすぐに返事があり、呼ばれた男が現れる。
さほど身分があるとは言えないが、狡猾さが気に入って傍に置いている男だ。
「私が若造を庭へ連れ出す。その隙にあの綺麗な部下と少々遊んでやれ」
「ひゃー、相手は魔族ですぜ。どんな報復を受けるかわかりゃしねえ」
「ふん。物乞いに来てるんだ。その程度のこと、どうということもないさ。多少、ご自分の立場というものを教えて差し上げなくてはな」
「へいへい。りょーかいしました」
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