1 歓迎

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4-8  危険を告げる音が耳の奥で鳴る。  それは、過去の映像を思い起こさせる。 『イザエラ族から逃げようったってそうはいかねえ。逃げたらどうなるか、体に教えてやるよ』  厭らしい目付きをした男たちが、砂漠に引き倒された自分を見下ろしていた。  違う。これは、もう終わってしまった十年前のできごと。  ここにいるのはイザエラ族の男じゃない。ウォルフと名乗った天の男。  混同してはいけない。彼はただ親切で、いや、そうではないかもしれないが、どちらにせよ抵抗などするべきじゃない。  でも……。 「い……やだ…っ」  レイリューンは男の手を乱暴にはらいのけた。  そして、かつてセリューナが空の色と称した薄い水色の瞳で、きつくウォルフを睨みつける。
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