2 許容

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5-4 「よかった…、あなたに会えて」 「あ、アルスさまに何か?」 「…いえ、私個人の問題です。でも、もう大丈夫ですから」  セリューナはわざと恐い顔をしてみせ、両手首をつかまえた。 「ちゃんと言ってっ」 「気分が悪くなるような話ですよ?」 「でも、レインさんはもっと気分悪かったんでしょ? 言わなきゃだめっ」 「なぜ…」  なぜ、彼女はいつも私の危機を救ってくれるのだろう、とレイリューンは思う。 「家、すぐそこだから落ち着いて話して? お茶ぐらいは出せるから」 「…いいんですか」 「当たり前よ」  セリューナが手をひく。レイリューンはそのはずみで少し、よろめいた。
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