2 許容

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5-5  レイリューンは、セリューナが用意した椅子に毛布をかけた即席のベッドで横になった。 「すみません、こんなことまで……」 「いいのよ、気にしないで」  毛布を肩までかけてくれると、日向に吹く風のような匂いがした。 「少し待っててね。両親に話してくるから」  言って、すぐに駆け出す。  しばらく待つと玄関がひらき、セリューナの輪郭によく似た男性が入ってきた。  面識はないが、恐らく彼女の父親だろう。  横になったままでは失礼だと思い、起き上がろうとした瞬間、肩を掴まれた。  息がとまる。  ここまで親切にしてくれている家の主に、触れるななど、とても言えないのに。
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