2 許容

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5-6 「いや、そのままでいなさい。今、セリューナとうちのが薬草を探しに行っている」  男性はすぐに手を放し、もう一枚毛布を持ってきて、その上からかけてくれた。 「あ、ありがとうございます」 「顔色が悪い。ここでは何も気にしなくていい。あなたはうちの娘の命の恩人のようなものだから」 「…すみません」 「熱は?」  その手が額に置かれる。全身に震えが走った。 「ないようだな。だが体温が低い。血圧が下がっているのかもしれないな」  今度は脈をみようとする。  レイリューンは思わず手を引っこめ、勢い起き上がってしまった。 「……あ…っ」  セリューナの父親はどう思っただろう。人の親切を何だと思っている、と怒っただろうか。
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