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5-9
「そういうことか」
納得したような顔をする。
セリューナは全然わからなかった。
「え、え、なに?」
「くだいて言えば、男に痴漢されたんだろう」
セリューナの表情がこわばった。
「…なにそれっ、それ、楽しいの?」
「さあな。上は何を考えているのかわからん。魔族の部族はひとつきりじゃない。アルス一族を味方につけておけば悪いことなど何もないのに。こんなことは庶民でもわかるはずだが」
「私たちは物乞いに来たと思われているのでしょう。実際、援助を申し入れているわけですし、多少のことは、…仕方ありません」
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