プロローグ

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1-4 「わかったらさっさと行きなさい」  半ば追い出すような仕草で、父親は手をはらった。 「じゃあ母さん、あたし先に行ってるね!」  慌ただしく走って行く。  母親の言うように、男親は複雑だった。  娘は、かのアルス一族の長に、あろうことか憧れだけではない想いを抱いているのだ。 「泣くのは目に見えているのに…な」  父親はぽつりとつぶやいた。
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