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「迷ってる。
私は天才だ。
この頭脳を生かし薬剤師になるかパン屋になるか。
みんなの笑顔を守りたいんだ。
だが今の私には答えが出せない」
何故か意味深に笑いながら犬部は答えた。
「ふぅ~ん。
(軽く自慢してるし……ミステリアスな子だな)」
犬部の反応を†羅火†は不思議に思う。
「時に†羅火†さん。
君はどう推理する?」
犬部は†羅火†に意見を求めた。
「あたしの推理は二人のトランプのうち2番の顔はすすだらけなんです。
一緒に掃除していた人がそれを見たらどう思うと思う?」
†羅火†は犬部に尋ねた。
「ん~……」
†羅火†の問い掛けに犬部は首を傾げる。
「少なくとも自分だったら「自分の顔にもすすがついているんじゃないか」と思うでしょう。
そして、ルカ、ルイはすすがついていることは教えないと言った。
なら、すすがついている本人の2番は自分の顔にすすがついていることには気付くことができない」
淡々と†羅火†は説明する。
「うむ」
†羅火†の話しに犬部は頷く。
「つまり、先に顔を洗うのはすすがついていない5番の方なのではないか」
†羅火†ビシッと言う。
「二人の結論は5番だな」
「そうね。
ルカ、ルイ聞こえる?
答えは5番よ!」
二人で出た結論を†羅火†は叫んだ。「聞こえる」
「聞いてる」
「答えはそれでいいの?」
「いいの?」
ルカとルイが何処からともなく現れ二人を挑発する。
「私達が言いと言ってるからいいんだよ」
きっぱりと犬部は言い切る。
「クスクス……」
「クスクス……」
ルカとルイは笑いはじめた。
「何で笑うのよ!」
ムッとした†羅火†は声を荒げた。
「教える」
「教える」
相変わらずルイとルカはニタニタ笑っている。
「ん?」
ルカとルイの言葉に二人は首を傾げた。
「アリスの場所教える」
「だけど正解かは教えない」
「何処にいるのよ?」
ルカとルイに二人は若干苛立っている。
「アリスは捕われた」
「君の仲間に捕われた」
「はぁ?」
意味がわからず二人は顔を見合わせた。
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