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「なっ……!?」
某年九月。とある一軒家のとある玄関にて、私こと「菅原晃斗」は、“ある物”を見て驚きの声を上げ、同時に言葉を失っていた。
“それ”は決して珍しい物じゃない。否、毟ろ普段からに見かけるような、世に知れた物だ。どこにだってある。道端にだって落ちてある。猫が入れられていることだってある。見たことない人なんて居ない。絶対にだ。
では一体、何故驚いているか……。答えは簡単。ベリーイージー。見れば猿だって分かるさ。
“それ”があまりにも大きかったからだ。
普通のサイズのそれより数倍はある――――、
――――段ボール。そう、段ボールだ。とてつもなく、でっかい。
「何なんだよ……、これ……!」
“それ”に対峙した俺はそう言いながら、呆然とするばかりであった――――。
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